健診で異常を指摘された方へ
After Your Health Checkup健康診断の結果に「要再検査」「要精密検査」「要医療」と書かれていても、症状がないため、そのままにしてしまう方が少なくありません。
このページでは、健診の結果から受診をおすすめする目安をまとめました。当院では健診結果をもとに、再検査や治療、必要に応じて専門の医療機関へのご紹介を行います。
監修:院長 渡辺昌樹(日本内科学会 総合内科専門医)
こんな結果が届いた方は、ご相談ください
- 「要再検査」「要精密検査」「要医療」「要治療」の判定がある
- 前の年より数値が悪くなっている
- 「経過観察」の判定が、何年も続いている
- 肝機能のALT(GPT)が30を超えている
- 便潜血検査が「陽性」だった
- 胃の検査(バリウム検査など)で「要精密検査」と言われた
健診の数値が高くても、多くの場合は症状がありません。症状が出る前に再検査を受けて、早めに対処することが大切です。
受診をおすすめする目安
特定健診(いわゆるメタボ健診)では、次の値を「保健指導の対象」と「医療機関への受診をおすすめ(受診勧奨)」の目安としています。[1]
| 検査項目 | 保健指導の目安 | 受診をおすすめ | 詳しい解説 |
|---|---|---|---|
| 血圧 | 130/85以上 | 140/90以上 | 高血圧 |
| 空腹時血糖 | 100以上 | 126以上 | 糖尿病 |
| HbA1c | 5.6%以上 | 6.5%以上 | 糖尿病 |
| LDLコレステロール | 120以上 | 140以上 | 脂質異常症 |
| 中性脂肪(空腹時) | 150以上 | 300以上 | 脂質異常症 |
| 中性脂肪(随時) | 175以上 | 300以上 | 脂質異常症 |
| HDLコレステロール | 40未満 | 35未満 | 脂質異常症 |
| AST(GOT) | 31以上 | 51以上 | 脂肪肝・肝機能 |
| ALT(GPT) | 31以上 | 51以上 | 脂肪肝・肝機能 |
| γ-GT(γ-GTP) | 51以上 | 101以上 | 脂肪肝・肝機能 |
| eGFR(腎臓の働き) | 60未満 | 45未満 | - |
| ヘモグロビン(貧血) | 男性13.0以下 女性12.0以下 | 男性12.0以下 女性11.0以下 | - |
尿酸値は特定健診の項目ではありませんが、会社の健診などで測ることがあります。尿酸値が7.0 mg/dLを超えていた方は、以下のページもご覧ください。
- 「受診をおすすめ」の値にあてはまる方は、できるだけ早く受診してください。
- 「保健指導の目安」の値でも、いくつも重なっている方や、糖尿病・高血圧などで治療中の方は、一度ご相談ください。
肝機能は「ALT 30」がひとつの目安です
- ALT(GPT)が30 U/L を超えたら受診を
日本肝臓学会は2023年、健診などでALTが30を超えていたら、まずかかりつけ医を受診することを呼びかけています(奈良宣言2023)。[2]
特定健診の「受診をおすすめ」は51以上ですが、ALTが30を超えていると、脂肪肝や肝炎などの肝臓の病気が隠れていることがあります。詳しくは脂肪肝・肝機能の異常のページをご覧ください。
がん検診で「要精密検査」と言われた方
- 胃の検査バリウム検査などで要精密検査と言われた方は、当院で経鼻胃内視鏡(胃カメラ)による精密検査ができます。経鼻胃内視鏡のページへ
- 便潜血検査陽性の方は、大腸内視鏡による精密検査が必要です。当院では大腸内視鏡を行っていないため、専門の医療機関へご紹介します。
- 胸部X線検査(レントゲン)異常を指摘された方は、基本的に専門の医療機関へご紹介します。
がん検診の「要精密検査」は、がんと決まったわけではありません。ただし、精密検査を受けないままにすると、がんを早く見つける機会を逃してしまいます。
受診されたときの流れ
- 1
健診結果の確認 健診の結果と、これまでの経過、症状、生活習慣、持病やお薬について伺います。
- 2
診察・再検査 必要に応じて、血液検査・尿検査・心電図・胸部X線検査・腹部エコーなどを行います。検査の内容は、患者さんの状態によって異なります。
- 3
結果のご説明 再検査の結果をもとに、治療が必要かどうかをご説明します。
- 4
治療・経過観察・ご紹介 生活習慣の改善やお薬による治療、定期的な経過観察を行います。専門的な検査や治療が必要な場合は、専門の医療機関へご紹介します。
検査について詳しくは各種検査のページをご覧ください。
受診のときの持ち物
- マイナ保険証または資格確認書
- お薬手帳
- 健康診断の結果
- これまでの血液検査の結果(あれば)
健康診断の結果は、必ずお持ちください。数値や判定を見ながら、必要な検査を決めます。
よくあるご質問
Q「経過観察」と書かれていました。受診したほうがいいですか?
経過観察は「今すぐ治療が必要とは限らないが、注意が必要」という意味です。毎年「経過観察」が続いている方や、数値が少しずつ悪くなっている方は、一度ご相談ください。
生活習慣の改善だけで良くなることも多くあります。
Q再検査の日は、食事を抜いて行ったほうがいいですか?
血糖値や中性脂肪を正しく調べるため、できるだけ空腹(10時間以上食事をとっていない状態)でお越しください。水やお茶は飲んでかまいません。
もし食事をしてきた場合は、受診の際に最後に食事をとった時間をお知らせください。
Q会社の健診の結果でも大丈夫ですか?
はい。会社の健診、特定健診、人間ドックなど、どの健診の結果でもかまいません。
Q健康診断そのものを、渡辺医院で受けられますか?
はい。特定健診、後期高齢者健康診査、入社時健康診断などを行っています。
詳しくは健康診断のページをご覧ください。
まとめ
- 1
健診で「要再検査」「要精密検査」と言われても、多くの場合は症状がありません。
- 2
「受診をおすすめ」の値にあてはまる方や、ALTが30を超えている方は、早めに受診してください。
- 3
健診結果を持って、お気軽にご相談ください。予約なしで受診できます。
参考文献
- 厚生労働省 健康・生活衛生局. 標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版). 別紙5 健診検査項目の保健指導判定値及び受診勧奨判定値. 2024.
- 日本肝臓学会. 奈良宣言2023. https://www.jsh.or.jp/medical/nara_sengen/ippan.html
